ふるはしかずおの絵本ブログ3

『五十音』- ここから始める「あいうえお」

北原白秋の「五十音」。「あいうえお」の詩です。

     

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 あめんぼ あかいな アイウエオ

 うきもに こえびも およいでる

   

 かきのき くりのき カキクケコ

 きつつき こつこつ かれけやき

   

 ささげに すをかけ サシスセソ

 そのうお あさせで さしました

   

 たちましょ らっぱで タチツテト

 とてとて たったと とびたった

   

 なめくじ のろのろ ナニヌネノ

 なんどに ぬめって なにねばる

   

 はとぽっぽ ほろほろ ハヒフヘホ

 ひなたの おへやにゃ ふえをふく

   

 まいまい ねじまき マミムメモ

 うめのみ おちても みもしまい

   

 やきぐり ゆでぐり ヤイユエヨ

 やまだに ひのつく よいのいえ

   

 らいちょうは さむかろ ラリルレロ

 れんげが さいたら るりのとり

   

 わいわい わっしょい ワイウエヲ

 うえきや いどがえ おまつりだ

    

   

4・4・5の音数律が、読んで心地よいリズムをうみだしています。「うきも」「ぬめる」「るりのとり」「いどがえ」など子どもにはすこし難しい言葉もあります。「五十音」は、アナウンサーや役者などの発声練習の手本になっています。

     

井戸替え(いどがえ)のことが、「わいうえお」の行に書かれています。江戸時代、7月7日の七夕に、夏に疫病が流行するのを防ぐため、井戸の中の掃除をしていたそうです。

   

「あいうえおのうた」( まど・みちお 詩 / 三善晃 曲) と言う歌もあります。

     

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※『五十音』 北原白秋詩、高畠純絵、光村教育図書 2020年  (2024/6/30)

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